パイオニア新型GPSサイクルコンピューター「SGX-CA600」その12 ~ライブパートナー機能を使ってみた 峠タイムトライアル編~
前回は、パイオニアの新型サイクルコンピューターSGX-CA600のライブパートナー機能が、サイクリングシーンで互いにストレスのないライドを実現してくれることをレポートしました。
今回は、ヒルクライムレースに向けてトレーニングに励むヒナタと一緒に走り、コーチの立場からライブパートナー機能を使った様子をレポートします。
峠でのタイムトライアルをサポート
この日は、本格的な峠でのヒルクライムトレーニングです。ヒナタは全力に近いタイムトライアルに挑戦。コーチである私は、ライブパートナー機能を使ってヒナタのデータをチェックしながらサポートします。
双方のSGX-CA600は、過去に一度ペアリングしていれば自動的に接続されるので、さっそくトレーニング開始です。すぐに手元のディスプレイにパートナーの各種データが表示されます。
コーチとパートナーでSGX-CA600をリンクさせるとライブパートナー機能で互いのデータを確認できる
心拍数、パワー、ケイデンス、現在の頑張り度合いを示すインテンシティなど、パートナーのリアルタイムなデータをチェックできます。コーチはパートナーのデータをすべて把握できるのです。
画面左上からパートナーの名前、ケイデンス、心拍数、パワー、TSS、インテンシティ
グラフィックでも表示されるインテンシティは、ロングライドで頑張りすぎないための指標としても活用できますが、今回は追い込み度合いをみる目安として活用します。
タイムトライアル開始
いよいよヒナタのタイムトライアルがスタートです。
序盤やや頑張りすぎている感じで、本人のFTPよりも高い数値が表示され続けたので、「まだ少し抑えながらペースを安定させていこう」とアドバイス。
インテンシティが高まると自動的にディスプレイにアラートしてくれます。なお、インテンシティ70%、80%、90%を超えた時のアラート表示のオン/オフは事前設定できます。
パートナーのインテンシティが設定を超えるとアラートで知らせてくれる
離れた場合と近づいた場合
コーチの私がパートナーの前に出て走ります。このとき、手元の画面のパートナーのパワーや心拍数をチェックしながらペーシングします。
中盤でペースが落ち込み、数十秒程度離れたものの、ふたたびペースが上がってきたヒナタ。手元のディスプレイには「パートナーが近づきました」のアラートが表示されました。
パートナーが背後に近づいてきたことを確認
距離が離れたり、近づいたりすると双方にアラートが表示される
なお、マニュアルには通信距離30mとありますが、それ以上離れても通信できているシーンが何度もありました。
コーチとパートナーがこれだけ離れても通信できた
理想的な追い込みができた
さて、峠タイムトライアルも終盤です。
心拍数もパワーもしっかり維持できており、良いトレーニングができていることを確認します。最後まで追い込んで質の高いトレーニングをしてもらおうと、「パワーしっかり出ているよ」「TSSも100を超えたよ。追い込めているよ」「上体はリラックスさせて、ケイデンスをもう少し上げよう」など、リアルタイムのデータを元に的確なアドバイスを送り続けることができました。
最後もペースアップを図るヒナタのインテンシティは、最終的に100を超えて、ヒルクライムのタイムトライアルとしては、理想的に追い込むことができたことを確認。
これまでも一緒に走りながら、「ペースが落ちてきたな」「苦しそうだな」と思ったタイミングで励ましたりしてきました。しかし、それはあくまで主観的なものであって、今回ライブパートナー機能を活用すると、より客観的に適切なタイミングでサポートすることができました。コーチとして主観的でなく客観的にサポートできたことに満足感を得られた今回のトレーニングサポートになりました。
初心者のサポートに役立つ
このように、トレーニングシーンでライブパートナー機能を活用することで、コーチは的確なサポートとアドバイスを送ることができます。それによって、パートナーのトレーニングの質が向上することは間違いありません。
ライブパートナー機能は、カップルでのトレーニングライドや、ショップの練習会などで初心者のトレーニングサポートを行う際などに大いに役立つことでしょう。
■記事執筆者:橋本謙司(はしもと・けんじ)
スポーツジャーナリスト。自転車専門誌やランニング専門誌の編集者を経て、現在は、主にライターとカメラマンとして活動。Mt.富士ヒルクライム(一般の部)での総合優勝など、全国各地のヒルクライムレースで優勝多数。愛称は「ハシケン」。ホームページ http://www.hashikenbase.com
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