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冬のライドを楽しむためのコツ

師走に入り、寒さも本格化してきました。のんびりサイクリングするには、少し厳しい季節の到来です。「冬の間は、Zwiftで冬ごもり」というサイクリストも多いかも知れませんが、流れ行く実際の風景を見ながら外を走る楽しさは、やはり格別なもの。

今回は、「寒いのはイヤだけど、冬でもサイクリングを楽しみたい!」という方にぴったりの、寒い冬の時期でもライドを楽しむためのコツを紹介します。

 

気温に適したウエアを着用する

冬のウエアリングのイメージ

まずは大前提の確認です。サイクリングは、ただでさえ風を切って進む運動。走れば風で体が冷やされます。春・夏・秋は薄着で気持ちよくても、冬では走ること自体が、寒さの体感を増してしまいます。寒すぎては、ライドを楽しむどころではないですよね。

そこで、冬のライドを楽しむための大前提は、気温に適したウエアを着用することです。冬のウエアコーディネート方法は、こちらの記事で紹介していますので、チェックしてみてください。

 

冬に走るコースの選び方

さて、ウエアの準備は整ったでしょうか? それでは、次はコース選びです。

冬に走るコース選びでいちばん大切なのは、長い上りを入れないようにすることです。なぜでしょうか?

長い上りでは、しっかり踏めば踏むほど体はどんどん温かくなり、寒さ対策になるようにも思えます。しかし、頑張って上った結果、大汗をかいてしまうと・・・いざ下る時に急激に汗冷えしてしまいます。しかも、長く上った後の下りは大抵長いので、体が相当に冷えてしまいます。これでは楽しむどころではなくなってしまいます。

ただし、上りが全てダメというわけではありません。ちょっとした坂であれば、汗ばむ前に上りが終わるので、汗冷えせずに体を温める効果が期待できます。

冬に走るコースで理想的なのは、アップダウンの少ない平坦なコースです。こういったコースであれば、汗冷えの心配もまずありません。しかし、平坦なコースでも、余りにゆっくりと走ってしまうと、寒くなってしまうこともあるでしょう。そんな時でも心配は不要です。寒さを感じたら、少しペースを上げてハードに走ってみましょう。すると坂を上った時のように、体がホカホカしてくるはずです。

 

ちょっとした小技

最後にちょっとした小技をひとつ。それは、予備のインナーシャツをポケットに忍ばせておくというものです。思いがけず長い上りに遭遇して大汗をかいてしまったような時、下りに入る前に濡れたインナーシャツを脱いで、ドライな予備のインナーシャツに素早く着替えましょう。すると、かなり汗冷えを防げるはずです。

 

■記事執筆者:らくライド編集部

 

向かい風に対する苦手意識を解消できるテクニック

ロングライド中に、向かい風のキツさを経験したことがある人も多いのではないでしょうか。坂道はもちろん辛いですが、向かい風も体力を奪います。特に、これから冬のシーズンを迎えると、北風が強く吹く日も多くなってきます。無意識に走るのと、向かい風対策をとるのとでは、同じロングライドを走っても疲労度合いは大きく違ってきます。そこで、今回は向かい風に上手に対応して楽に走るための対策を紹介します。実は、向かい風の辛さは、ちょっとした心掛けだけで解消できるのです!

 

時速20kmペースでも60%が空気抵抗

ここで紹介するロングライド時の向かい風対策は、その1「エアロフォーム」、その2「安全な集団走行」、その3「向かい風に合わせたシフトチェンジ」の3つです。

さて、そもそも自転車が受ける抵抗には、空気抵抗、路面抵抗、加速抵抗、転がり抵抗、駆動抵抗などがあります。これら総抵抗のうち60%以上を占めるのが空気抵抗です。しかも時速20kmほどで60%、時速30kmになると80%にも達するのです。このように、時速20〜30kmほどのロングライドペースでも、空気抵抗は苦しさを生み出す主な原因になっています。

 

ロングライド的なエアロフォームを身につけよう

1つ目の「エアロフォーム」と聞くと、ドロップハンドルの下を握った深い前傾姿勢をイメージしがちです。ただ、初心者にとってドロップハンドルを握ることが自体に不安を感じてしまうかもしれません。そこで、いつも通りブラケット部分を握ったままのエアロフォームを習得しましょう。このブラケットポジションでのエアロフォームのポイントは、腕をリラックスさせて肘と手首の位置を地面と水平に近づけてあげることです。この時に前面から受ける空気抵抗は、実は下ハンドルを握った時と変わらないか、むしろ軽減できるのです。

下ハンドルでは、高速域でもブレーキを掛けやすい、スプリントなど大きなパワーを発揮しやすい、というメリットもあります。ただ、そのメリットよりも、ロングライドでは無理のないエアロフォームを身につけることが大切です。

下ハンドルを握ったエアロフォーム(左)と、ブラケットを握ったエアロフォーム(右)を比較すると右の方がフォームをコンパクトにできることがわかる

下ハンドルを握ったエアロフォーム(左)と、ブラケットを握ったエアロフォーム(右)を比較すると右の方がフォームをコンパクトにできることがわかる

 

ブラケットを握ったまま、肘を曲げて姿勢を低くする意識を持つ

ブラケットを握ったまま、肘を曲げて姿勢を低くする意識を持つ

 

自転車2台分の車間でも十分効果あり

2つ目の「安全な集団走行」は、人の後ろについて抵抗を軽減させてもらう走行テクニックです。エアロフォーム同様に、初心者の場合は人の後ろにピッタリ付いて走ることに恐怖を感じてしまうかもしれません。でも、決して前の人にギリギリまで接近して走らなくても、十分な空気抵抗の軽減効果はあるのです。実際、前の人と自分の間に自転車2台分(1台の全長は約170cmなので3m以上)が空いていても効果は感じらるのです。ロングライドイベントでは、できるだけ単独で走る時間を減らして、参加者や仲間同士で協力しながら楽をし合うことが大切なのです。

自転車2台分の車間でも十分効果あり

自転車2台分の車間でも十分効果あり

 

坂道と同様の意識でシフトチェンジを行おう

3つ目の「向かい風に合わせたシフトチェンジ」は、向かい風の強さに応じて、積極的にシフトチェンジを行って、脚へ負担がかからないようにするテクニックです。坂道ではシフトチェンジをして軽いギヤを選んでいる初心者はいても、向かい風の強さに応じてシフトチェンジをしている人は少ないです。坂道で受ける重力抵抗と向かい風による空気抵抗は同様の意識を持って走ることが大切です。

なお、横風が強い時には、あまり軽すぎるギヤよりも、ある程度トルクを掛けながら走るとバイクを安定させながら走ることができます。風の状況に応じてギヤを使い分けることもポイントです。

坂道と同様の意識でシフトチェンジを行おう

坂道と同様の意識でシフトチェンジを行おう

 

このように、向かい風を意識しながら、今回紹介したテクニックを積極的に実践することで、これまで苦手にしてきた向かい風でも楽に走ることができるようになります! 次の週末にロングライドへ出かけるとき、是非実践してみてください。

 

■記事執筆者:橋本謙司(はしもと・けんじ)

スポーツジャーナリスト。自転車専門誌やランニング専門誌の編集者を経て、現在は、主にライターとカメラマンとして活動。Mt.富士ヒルクライム(一般の部)での総合優勝など、全国各地のヒルクライムレースで優勝多数。愛称は「ハシケン」。ホームページ http://www.hashikenbase.com

 

長時間乗ってもストレスフリー お尻の痛み解消!

サドルフィッティングで“サドル沼”から抜け出せ

サドル選びに苦労しているサイクリストは多い。サドルをいくつも買って試しては再び買って・・・、ベストなサドルを見つけらないことを“サドル沼”と呼ぶこともあるほどです。確かに、数え切れないほどの形状やサイズがあり、さらに身体のお尻(坐骨)のサイズも人それぞれなのだから、正解があるわけではないのです。感覚的な好みも大切なパーツでもあるのです。

素材や形状など、様々なタイプのサドルがある

素材や形状など、様々なタイプのサドルがある

 

自分自身に合ったサドルは、行き当たりばったりではなかなか出会えません。でも、ここ数年で、サドルフィッティングという分野が確立され、ある程度は自分に合ったサドルの選び方が示されています。Lこれらのサービスは専門プロショップで受けられます。

ところで、自分自身に合ったサドルとは何でしょうか。長時間乗っていてもお尻に痛みが生じず、ペダリング時に上体がブレない。そのような自分にとっての理想のサドルを見つけましょう。

 

坐骨幅や柔軟性にに合わせたサドル選び

まず、サドル形状には、真横からサドルを見たときに座面がフラットなタイプと湾曲したタイプがあります。フラットなタイプは座る位置を走りながら調整しやすいです。一方でカーブしたタイプは、お尻の安定を図りやすい反面、座る位置は一箇所に限定されます。はじめてのサドル選びなら、まずはフラットなタイプを選ぶことをオススメします。

座面がフラットなタイプは座る位置を調整しやすい

座面がフラットなタイプは座る位置を調整しやすい

 

続いて、サドル選びのポイントになってくるサドルの幅です。多くのモデルが、サドル幅130mm~155mmほどの間で展開しています。サドル幅は、ライダーの坐骨幅によって、ある程度決まってきます。現在、いくつかのメーカーがライダーの坐骨幅を計測し、そこから推奨サドルを提案するサービスを展開しています。坐骨幅に合ったサイズを選ぶことで、サドルの上でのお尻の安定を実現でき、局所的な圧迫も解消してくれます。また、骨盤まわりの筋肉の柔軟性によって、骨盤の前傾具合が変わりサドルとの接点も変化します。この骨盤の角度によって、適正サドルを選べるブランドもあります。このように、スペシャライズド、ジャイアント、フィジークなど、サドル選びの悩みを解消してくれるサービスを展開しているブランドがあります。さらに、実際にペダリング時にサドルにかかるか圧力分布をリアルタイムに確認できるプレッシャーマッピングシステムを導入するボントレガーも注目です。

 

サドルにドッシリと座りすぎない

身体の坐骨幅とライディングスタイルに合わせたサドルを選ぶと同時に、乗り方にも気をつけましょう。ロングライドでサドルに痛みが出やすい人の多くは、サドルにドッシリと座り過ぎていませんか。つまり、ハンドルとペダルとサドルの3点でバランスよく支えることが理想ですが、サドルにだけ多くの荷重がかかってしまっているのです。これでは、どんなに数値や形状がベストなサドルだとしても、お尻の圧迫が高まってしまいます。

また、走行中に定期的にサドルからお尻を浮かしてダンシングを取り入れながら走ると、お尻の痛みは解消できるでしょう。

サドルのセッティングも身体とのジャストフィットには見逃せません。基本的にサドルは地面と水平にセッティングすることが基準になります。今、あなたのサドルの水平位置はしっかりと出ていますか。ヒルクライムレースに特化するなら、サドルをやや前下がりにセッティングすることで、サドルの上で安定を作りやすくなります。自身のサドルの特徴を掴みつつ、ライディングシーンに合わせたセッティングを行うことが大切なのです。

 

■記事執筆者:橋本謙司(はしもと・けんじ)

スポーツジャーナリスト。自転車専門誌やランニング専門誌の編集者を経て、現在は、主にライターとカメラマンとして活動。Mt.富士ヒルクライム(一般の部)での総合優勝など、全国各地のヒルクライムレースで優勝多数。愛称は「ハシケン」。ホームページ http://www.hashikenbase.com

 

風の抵抗を減らして楽に走れる! 一人前の集団走行を身につけよう

ドラフティングで楽に走ろう

プロのロードレースでは、大人数が大集団を作って時速50kmを超えるスピードで高速走行をしています。アマチュアの週末のエンデューロレースやロードレースでも、綺麗に一列になって走行するシーンをよく見かけます。自転車は、風の抵抗を大きく受けながら走り続けるため、人の後ろに付くことで大きく空気抵抗を抑えて楽に走り続けることができます。この人の後ろに付いて風の抵抗を軽減するテクニックをドラフティングと呼びます。楽をできるということは、一人で走っている時よりも長い距離を走れたり、速く走れるようになります。

 

自転車1台分で大きな効果が得られる

しかし、人の後ろにピッタリと付くことに恐怖心や苦手意識を持っている人は多いです。前方のライダーが急減速したら対応ができずに事故につながる可能性すらあります。人の後ろに付いて楽をするためには、やみくもに人の後ろに着けば良いという単純なものではありません。走るためのスキルを見につけ、安全マージンを確保しながら走ることが大切です。

人の背後に付きながら時速30km前後のスピードで安全に走るためには、常に前方の視界を確保しながら、前走者との車間をコントロールしながら走るスキルが必要です。ペダリングパワーの微調整で距離を一定に保ち、近づきすぎてしまったら上体を起こして風の抵抗をあえて受けながら適正な間隔をキープするなど、ライディングスキルの習得が欠かせません。

これらのテクニックは、間隔が近いほどシビアなライディング操作が必要になり、プロロードレースでは前走者まで数十センチという距離まで近づき、極限までドラフティング効果を得ようとしています。

しかし、アマチュアのロングライドやエンデューロレースでは、そこまで接近する必要はありません。プロのようにギリギリまで接近せずとも、ドラフティング効果を得ることはできます。

まずは、前走者までの距離をバイク1台分を目安に詰めて見ましょう。ひとりで走っている時よりも随分と楽に走れるはずです。時速35kmでひとりで走っている時に比べて、およそ65%も楽に走れるというデータもあります。さらに抵抗を減らしたいなら、ホイール1個分まで詰めることもできます。しかし、ロングライドシーンでは、走行中に大きなストレスを感じずに、安全に走ることが大前提です。そのため、自転車1台分を目安に走ることをおすすめします。

 

安全第一でドラフティングを身につけよう

ビギナーは、どうしたら安全にドラフティングテクニックを身につけることができるのでしょうか。まずは、信頼のおける仲間2~3人とともに、一列走行を行って慣れていきましょう。サイクリングロードなど見通しがよく、急ブレーキなどが起きにくい環境で取り組みましょう。速度を気にせず、平地よりも緩やかな上り勾配ではじめてみると安心です。また、真後ろに付くのではなく、前走者から半身ほど横にズレて走ることで前方の視界を確保しやすくなります。ドラフティングは慣れるまで安全第一で取り組むことが前提です。

 

仲間に配慮しながら走ろう

ドラフティングテクニックを習得できると、驚くほど楽に高速走行ができるようになります。さて、ドラフティングで楽をしている時、前走者は頑張って風を受けながら走ってくれています。ただ楽をするだけでなく、お互いに先頭を交代し合いながら走るようにしましょう。ロングライドイベントなどで初めての者同士でも、一緒に協力しながら走ることで仲間意識も生まれます。また、先頭を走るときには、後続のライダーへの配慮も大切です。ペースを一定に保つように心がけ、急ブレーキなどをしないように注意しましょう。

 

■記事執筆者:橋本謙司(はしもと・けんじ)

スポーツジャーナリスト。自転車専門誌やランニング専門誌の編集者を経て、現在は、主にライターとカメラマンとして活動。Mt.富士ヒルクライム(一般の部)での総合優勝など、全国各地のヒルクライムレースで優勝多数。愛称は「ハシケン」。ホームページ http://www.hashikenbase.com

 

苦手な坂道を克服するためのポイント

ベテランでも坂道は苦手

なぜ坂道は苦しいのだろうか!? 坂道に苦手意識を持っているサイクリストは多いです。それは、ビギナーだけでなくベテランでも同じです。坂道を避けて平坦な道を走っているだけでも自転車は楽しめます。でも、坂道には平地にはない達成感や充実感が待っています。また、ロングライドイベントには必ず坂道があります。坂を楽に登れるだけで、走りにゆとりが生まれ、制限時間を気にすることなくイベントを楽しめるようになります。もちろん、ヒルクライムイベントも楽しくなるでしょう。

ヒルクライムイベント ヒルクライムイベント

 

今ある力でいかに楽に登るか

そもそも、なぜ坂道は苦しいのか。平坦と下り坂では、自転車に慣性や重力が働きやすいので、人の力を借りずしても速度を維持してくれたり、加速してくれたりします。いっぽうで、上り坂では、慣性が働きにくい上、重力に逆らう動きになるため、大きな力を発揮しなければなりません。

坂道に苦手意識を持っている人の多くは、体重が重かったり、筋力や心肺機能が足りないことが原因のひとつです。そこで、筋力や心肺機能を鍛えるトレーニングに取り組めば、徐々に坂道へ対応できるようになります。

でも、筋力や心肺機能の強化には少なからず苦しいトレーニングが必要です。ヒルクライムレースなどを目標にするなら取り組むことをオススメしますが、できれば楽をして坂道を登れるようになりたい! そこで、「今ある力でいかに楽に登るか」を考えてみましょう。それだけでも今よりも楽に走れます(=速くも走れます)。

 

やや前方に身体の位置を移動しよう

まずは、フォームから工夫しましょう。上りの時に、フォームを意識的に変えていますか? 平地のフォームと上りのフォームは異なります。そもそも、筋力に頼らないロスの少ないペダリングの基本は、体重を上手にペダルに乗せてあげながら踏み込むことです。ハンドル、ペダル、サドルの3点のうち、ペダルに体重を乗せる意識を持ちながら、ハンドルとサドルで上体を支えます。

傾斜がつく坂道では、平地と同じフォームでは身体の中心が後ろに下がってしまいペダルに力を加えにくくなってしまいます。上りでは、サドルの座る位置を前方に移動し、上体をわずかに倒した前傾フォームを取りましょう。

さらに、上りではキツくなった時ほど力まないことも大切です。腕や肩の力を抜くことでペダリングに集中できるようになります。即効性もあるので、一度試してみてください。

今ある力でいかに楽に登るか

 

負荷を一定に保つ心構えが大切

今持っている筋力や心肺機能を最大限発揮するためには、ペース配分も大切です。上りでは気持ちが先行して負荷が高まりがちです。理想は平地と上りで身体にかかる負荷をできる限り一定に保つことです。平地から上りに入ると、ただでさえペダリングのトルクが高まりやすいので、ロングライドの上り坂では、ペースを抑えるくらいの心構えが大切です。

また、シフトチェンジ(変速)を積極的に行い、ペダリングのトルク(負荷)を抑えるようにして筋肉へのダメージを軽減してあげましょう。

 

負荷を確認できるパワーメーター

最後に、機材を準備しましょう。「今、どのくらいの負荷で走っているのか?」を客観的に確認できるパワーメーターは、経験の少ないビギナーほど、ペースコントロールのナビゲーションアイテムにオススメです。メーターに表示される自身の出力(パワー)をチェックしながら走れます。

さらに、登り坂にも対応できる軽めのギヤも大切です。リアのスプロケット(後ろ側のギア)の最大の歯数は28T、29T、30Tあたりを用意しておきましょう。そして、新たに機材を装着する時は、プロショップに組み付けをお願いすると安心です。

負荷を確認できるパワーメーター

 

■記事執筆者:橋本謙司(はしもと・けんじ)

スポーツジャーナリスト。自転車専門誌やランニング専門誌の編集者を経て、現在は、主にライターとカメラマンとして活動。Mt.富士ヒルクライム(一般の部)での総合優勝など、全国各地のヒルクライムレースで優勝多数。愛称は「ハシケン」。ホームページ http://www.hashikenbase.com

 

ダイエットにパワー計を活用できる

シーズン間近でダイエットに焦る

冬の間にカラダに蓄えてしまった脂肪。体重計に乗ることも避け続け、現在の体重は不明・・・。ヒルクライムやエンデューロ、ロングライドなどのイベントシーズンが始まり、ダイエットをしないとと焦り出しているサイクリストも多いのではないでしょうか。そういう私も、ふくよかになったカラダの肉をつまんで焦っている一人です。

ロングライドのイメージ

ロングライドのイメージ

 

栄養バランスを崩さず、活動量を増やす

まず、ごく一般的に知られている体重増減の仕組みは、摂取カロリーと消費カロリーの収支バランスで決まります。1日の摂取カロリーよりも消費カロリーを増やせば、運動時に体内のエネルギーを使用することになるため、身体はダイエットしていきます。

しかし、ヒトのカラダはそんなに単純なものでもありません。無理な食事制限(摂取カロリー制限)は、身体の栄養バランスを崩してしまうことがあります。ダイエットの基本は、三大栄養素と呼ばれる栄養バランスは維持しながら、全体のカロリー摂取を気持ち抑えることです。三大栄養素とは、炭水化物・脂質・タンパク質(PFC)ですね。この理想のバランスは60:25:15です。

そして、アンバランスで極端な食事制限は、消費カロリーのうちの多くを占める基礎代謝量に直接影響する筋肉量を減らすことが知られています。筋肉量が低下してしまったらパフォーマンスが低下するだけでなく、スムーズなダイエットもできなくなってしまいます。

無理なく確実にダイエットを成功させるためには、運動によって活動代謝量を増やすことが大切です。その時に役立つものが、運動時の消費カロリーを計算してくれる心拍計であり、パワー計なのです。

 

仕事量で正確な消費カロリーを把握

体重と心拍数から消費カロリーの推定値を算出する心拍計は、消費カロリー把握の目安になります。そして、より運動時に使われたエネルギー量を正確に把握できるアイテムがパワーメーターです。パワーとは、自転車を漕ぐ際の仕事量(単位はkj:キロジュール)のことです。運動時の熱量を示すため、消費したエネルギーの絶対的な数値なのです。パワーメーターでは、運動エネルギー(消費エネルギー)は、kj(キロジュール)で表示されますが、これはkcal(カロリー)と同様と考えれば問題ありません。サイクルコンピューターの表示画面で「400kj」と表示されたら、「400kcal」消費したのだと思えば良いのです。およそ、おにぎり2個分ですね。

パワーメーターのkj表示画面

パワーメーターのkj表示画面

 

このようにダイエット時の指標に活用することで、本格的なトレーニング機材として知られるパワーメーターもスポーツバイクを楽しんで乗っているサイクリストの計画的なダイエットをサポート機材になるのです。

 

■記事執筆者:橋本謙司(はしもと・けんじ)

スポーツジャーナリスト。自転車専門誌やランニング専門誌の編集者を経て、現在は、主にライターとカメラマンとして活動。Mt.富士ヒルクライム(一般の部)での総合優勝など、全国各地のヒルクライムレースで優勝多数。愛称は「ハシケン」。ホームページ http://www.hashikenbase.com

 

苦手なダンシングが得意になる

自転車のフォームのひとつにダンシングがあります。スポーツバイクを始めた多くのビギナーが苦手意識を持ちやすいフォームです。イマイチしっくり来ない・・・。長時間継続してできない・・・。それらの悩みを解決しましょう!

そもそも、ダンシングとは、立ち漕ぎのことですね。サドルから腰を浮かせながらペダルを漕ぐダイナミックなフォームが特徴です。ダンシングができるようになると一気にプロレーサー気分! 純粋にカッコイイですね! 習得できれば、楽に大きな力を出せるようになります。

 

ダンシングが難しい理由

さて、ダンシングと対比して使われるのがシッティングです。シッティングは自転車に乗れる人なら誰でも習得できるのに、ダンシングが難しい理由はどこにあるのでしょうか。

それはズバリ、自転車の上でのバランスを保ちにくくなるためです。シッティングでは、サドル、ハンドル、ペダルの3点で自転車とつながっているのに対して、ダンシングでは、ハンドルとペダルの2点で身体を支えなければなりません。ただでさえ、常にバランスを取る必要がある自転車の上で、バランスを保ちながら、ペダルに力を加えていく動きを繰り返さなければなりません。

 

ペダルに身体を乗せてあげるだけ

ここで、ダンシングが苦手な人が意識べきことはひとつ。左右のペダルに身体を乗せてあげることです。ペダルに自分の身体を全て乗せるイメージで、ペダルを踏みます。決して、ペダルを踏み込んではいけません。繰り返しますが、ペダルに身体を乗せてあげるだけです。

そして、ペダルに体重を乗せるタイミングも大切です。ペダルの高い位置でペダルに身体を乗せ続けましょう。つまり、ペダリングの真上(12時の位置)から真横(3時の位置)までの間で左右の足の切り替えをします。足の切り替えを早める意識を持つことがポイントです。

図解・ダンシングでのペダリング左右の足の切り替え位置

よくダンシング習得のコツとして「体幹で支える」というワードが出てきますけど、これってビギナーにとっては難しいです。体幹を意識しているうちに、筋力が付いてきて徐々に習得できるようになるものですが・・・。それよりも、今回はペダルをタイミングよく乗せることを意識しながら、苦手なダンシングを克服していきましょう!

 

■記事執筆者:橋本謙司(はしもと・けんじ)

スポーツジャーナリスト。自転車専門誌やランニング専門誌の編集者を経て、現在は、主にライターとカメラマンとして活動。Mt.富士ヒルクライム(一般の部)での総合優勝など、全国各地のヒルクライムレースで優勝多数。愛称は「ハシケン」。ホームページ http://www.hashikenbase.com

 

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