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風の抵抗を減らして楽に走れる! 一人前の集団走行を身につけよう

ドラフティングで楽に走ろう

プロのロードレースでは、大人数が大集団を作って時速50kmを超えるスピードで高速走行をしています。アマチュアの週末のエンデューロレースやロードレースでも、綺麗に一列になって走行するシーンをよく見かけます。自転車は、風の抵抗を大きく受けながら走り続けるため、人の後ろに付くことで大きく空気抵抗を抑えて楽に走り続けることができます。この人の後ろに付いて風の抵抗を軽減するテクニックをドラフティングと呼びます。楽をできるということは、一人で走っている時よりも長い距離を走れたり、速く走れるようになります。

 

自転車1台分で大きな効果が得られる

しかし、人の後ろにピッタリと付くことに恐怖心や苦手意識を持っている人は多いです。前方のライダーが急減速したら対応ができずに事故につながる可能性すらあります。人の後ろに付いて楽をするためには、やみくもに人の後ろに着けば良いという単純なものではありません。走るためのスキルを見につけ、安全マージンを確保しながら走ることが大切です。

人の背後に付きながら時速30km前後のスピードで安全に走るためには、常に前方の視界を確保しながら、前走者との車間をコントロールしながら走るスキルが必要です。ペダリングパワーの微調整で距離を一定に保ち、近づきすぎてしまったら上体を起こして風の抵抗をあえて受けながら適正な間隔をキープするなど、ライディングスキルの習得が欠かせません。

これらのテクニックは、間隔が近いほどシビアなライディング操作が必要になり、プロロードレースでは前走者まで数十センチという距離まで近づき、極限までドラフティング効果を得ようとしています。

しかし、アマチュアのロングライドやエンデューロレースでは、そこまで接近する必要はありません。プロのようにギリギリまで接近せずとも、ドラフティング効果を得ることはできます。

まずは、前走者までの距離をバイク1台分を目安に詰めて見ましょう。ひとりで走っている時よりも随分と楽に走れるはずです。時速35kmでひとりで走っている時に比べて、およそ65%も楽に走れるというデータもあります。さらに抵抗を減らしたいなら、ホイール1個分まで詰めることもできます。しかし、ロングライドシーンでは、走行中に大きなストレスを感じずに、安全に走ることが大前提です。そのため、自転車1台分を目安に走ることをおすすめします。

 

安全第一でドラフティングを身につけよう

ビギナーは、どうしたら安全にドラフティングテクニックを身につけることができるのでしょうか。まずは、信頼のおける仲間2~3人とともに、一列走行を行って慣れていきましょう。サイクリングロードなど見通しがよく、急ブレーキなどが起きにくい環境で取り組みましょう。速度を気にせず、平地よりも緩やかな上り勾配ではじめてみると安心です。また、真後ろに付くのではなく、前走者から半身ほど横にズレて走ることで前方の視界を確保しやすくなります。ドラフティングは慣れるまで安全第一で取り組むことが前提です。

 

仲間に配慮しながら走ろう

ドラフティングテクニックを習得できると、驚くほど楽に高速走行ができるようになります。さて、ドラフティングで楽をしている時、前走者は頑張って風を受けながら走ってくれています。ただ楽をするだけでなく、お互いに先頭を交代し合いながら走るようにしましょう。ロングライドイベントなどで初めての者同士でも、一緒に協力しながら走ることで仲間意識も生まれます。また、先頭を走るときには、後続のライダーへの配慮も大切です。ペースを一定に保つように心がけ、急ブレーキなどをしないように注意しましょう。

 

■記事執筆者:橋本謙司(はしもと・けんじ)

スポーツジャーナリスト。自転車専門誌やランニング専門誌の編集者を経て、現在は、主にライターとカメラマンとして活動。Mt.富士ヒルクライム(一般の部)での総合優勝など、全国各地のヒルクライムレースで優勝多数。愛称は「ハシケン」。ホームページ http://www.hashikenbase.com

 

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