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いまさら聞けないこと

サイクリストにオススメの補給術 Vol. 1 ~レース中に必要なエネルギー量を明確にしよう!~

2019年11月18日

国内を代表する市民レースといえば毎年11月中旬に開催されている「ツール・ド・おきなわ」でしょう。今年もレース部門とサイクリング部門におよそ4,000人が参加しました。

「ツール・ド・おきなわ」のように数時間も走り続けるロードレースやロングライドイベントではエネルギー補給が欠かせません。とくに、ロードレースでは補給食を自ら携行することが必須です。プロレースならチームカーから補給食をもらえますが、市民レースは補給食を自分自身で準備し、走りながら計画的に摂取する術を身につけなければなりません。

 

4時間のレースで3,000kcal以上消費する

さて、ロードバイクで1時間走ったときの消費カロリーはどれほどでしょうか。走りの強度やコース、体型などによっても変わってきますが、おきなわのように起伏が激しく運動負荷が高い場合、1時間あたりおよそ700~1,000kcalが消費されます。つまり、4時間を超えるレースでの消費カロリーは3,000~4,000kcalほどになります。

長時間レースでは体内に蓄えたエネルギーだけでは足りない

長時間レースでは体内に蓄えたエネルギーだけでは足りない

 

そもそも高い運動強度(レース強度)では、エネルギー源として糖質が優先的に利用されます。体内の糖が枯渇すると、低血糖状態に陥りハンガーノックの症状を引き起こしてしまいます。こうなると高強度の運動ができなくなります。これを防ぐためには、レース中の糖質補給が必要になります。もちろん、4,000kcalすべてをレース中に摂取するわけではありません。ここでは、レース前の補給を含めて体内エネルギーの内訳を見ていきましょう。

 

体内に蓄えられるエネルギーを1.2倍に増やす

まず、体内には肝臓に100g、筋肉に300gのグリコーゲン(多糖)を蓄えることができます。カロリーにして合計1,600kcalほどです。このエネルギーは、レースの前夜までに体内に溜めることが大切です。

さらに、レースが近づいてきたら炭水化物中心の食生活に切り替えるカーボローディングを行うことで、この貯蔵可能なエネルギー量を増やすことができます。具体的には、通常の食事をしているよりも1.2倍貯蔵量を増やせます。つまり、通常400g貯蔵できる人は、カーボローディングを行うことで貯蔵量が480gに増加します。カロリーにして320kcal分多く蓄えられることになります。

このカーボローディングは、無理のない食事によって炭水化物量を増やすことが大切です。ひと昔前までは、レース4日ほど前(7~4日前)までの数日間を炭水化物抜きで過ごし、最後の3日間で一気に炭水化物量を増やす方法が主流でした。今は、レース前3日間の食事の炭水化物の割合を増やすだけの方法が一般的です。これだけで通常よりも多くのグリコーゲンを蓄積できます。

カーボローディングにより、通常の1.2倍のグリコーゲンを貯蔵できる

カーボローディングにより、通常の1.2倍のグリコーゲンを貯蔵できる

 

当日の朝食で1,000kcalを目標に摂取する

このように体内には事前に1,600kcal(カーボローディングを実施した場合は約2,000kcal)を蓄えることがきます。さらに、レース当日の朝食でも炭水化物を摂取します。腹持ちがよく消化のよいパン、お餅、オートミールなどの食事からエネルギーにしておよそ1,000kcalを目標に摂ります。

体内に2,000kcal, レース当日の朝食で1,000kcal. 合わせて3,000kcalになります。前述のとおり、ツール・ド・おきなわのように登坂の多い高強度なコースを5時間ほどかけて完走する場合、消費カロリーは約4,000kcalです。つまり、残り1,000kcalはレース中の補給食から摂取する必要があります。

 

こうして具体的に摂取すべきカロリーの目安がわかると、携行すべき補給食の量やレース中の摂取のタイミングもわかってきます。このあたりのお話の続きは、次回にご紹介します。

 

■記事執筆者:橋本謙司(はしもと・けんじ)

スポーツジャーナリスト。自転車専門誌やランニング専門誌の編集者を経て、現在は、主にライターとカメラマンとして活動。Mt.富士ヒルクライム(一般の部)での総合優勝など、全国各地のヒルクライムレースで優勝多数。愛称は「ハシケン」。ホームページ http://www.hashikenbase.com

 

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