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シューズのクリートを調整したことありますか?

クリートの取り付け位置にこだわろう

ロードバイクに乗っている人のほとんどが使っているビンディングペダル。ペダルとシューズを固定することで、ペダリングを効率化できるだけでなく、ペダルを踏み外すこともなく安全面でもオススメです。

シューズの底にはクリートと呼ばれるペダルをキャッチするための専用パーツが装着されています。このクリートの取り付け位置次第で、ペダリングの感覚が変わってきます。ほんの数ミリのセッティングの違いで、ペダリング時の感覚がハマったり、逆に違和感が出てしまうこともあります。今回は、クリートの基本的なセッティング方法とクリートの種類について紹介します。

シューズの底にはクリートと呼ばれるペダルをキャッチするための専用パーツが装着されている

シューズの底にはクリートと呼ばれるペダルをキャッチするための専用パーツが装着されている

 

拇指球と小指球を結んだ位置の中心にクリートをセッティング

クリートのセッティングは、前後位置と左右位置で決めることができます。まずセッティングの目的は、ペダリング運動の中で、もっともパワーを伝えるべき3時のタイミングで力を伝えやすい位置へ調整することです。もう一つが、膝関節に負担がかからないスムーズな足の動きができる位置へ微調整することです。

前後位置を決める目安は、まずは足の拇指球と小指球を結んだ位置の中心にクリートをセッティングします。シマノやLOOK(ルック)のクリートの外側にはクリートの中心を示す目印があるので参考にしましょう。これでおよその適正範囲へのセッティングは完了です。

拇指球と小指球を結んだ位置の中心にクリートをセッティングする

拇指球と小指球を結んだ位置の中心にクリートをセッティングする

 

前後への微調整はペダリングのタイプで傾向が分かれる

ここからは、個々のペダリングに合わせた微調整へと入っていきます。調整のコツは、焦らず微調整を繰り返すことです。せっかく中心へセッティングできたクリート位置を無駄にしないようにしましょう。クリートの前後への微調整の目安は、クランクが3時の位置で、かかとがやや下がり気味で踏み込むタイプなら、クリートを後ろめへ動かしてみましょう。ヒルクライマーやトルク型で踏み込むタイプの人が好む傾向にあります。

一方で、クランクが3時の位置で、つま先から踏み込むタイプなら、クリートをやや前めへ調整してみましょう。脚の筋力を使わずに高ケイデンスでペダリングをするタイプの人に好まれやすいです。

かかとが落ちやすい人はクリートを後ろめに微調整

かかとが落ちやすい人はクリートを後ろめに微調整

 

左右位置はクランク並行が基本。スムーズに踏み込める位置へ

さて、前後への微調整が決まれば、あとは左右位置の調整です。基本的にはシューズのセンターへ取り付け、クランクと並行にセッティングします。その上で、下肢の骨格のクセに合わせて左右位置を微調整しましょう。上死点から下死点へスムーズな軌道で踏み込めるように感覚を大事にしながら微調整します。わずかな違和感も膝へストレスを与えてしまうので要注意です。この時、インドアトレーナー(固定ローラー)の上で微調整をすると、ペダリングの感覚に集中しやすく繰り返しの微調整もしやすいのでオススメです。

代表的なクリートには、シマノとLOOKがあります。これらには、それぞれ固定した時のフローティング角度別に3つのタイプがラインナップされています。完全に遊びがなく完全に固定されるタイプ、やや遊びがあるタイプ、ある程度動きがあるタイプです。完全固定のタイプは、パワーロスがない分、脚の動きに逃す部分がないので、シビアなセッティングが求められます。わずかなクリート位置の調整のズレが、膝を痛める原因になります。ビギナーやロングライド派ならば、ある程度動きがあるタイプをオススメします。

シマノのロード用クリート 黄色はフロート角が大きく、赤色は完全固定タイプ

シマノのロード用クリート 黄色はフロート角が大きく、赤色は完全固定タイプ

 

LOOKのロード用クリート 赤色がフロート角が大きく、黒色は完全固定タイプ

LOOKのロード用クリート 赤色はフロート角が大きく、黒色は完全固定タイプ

 

シーンに合わせてビンディングのテンションを調整しよう

クリート位置が決まったところで、最後に、快適なビンディングペダルの調整方法を紹介します。シマノやLOOLのペダルは、クリートをキャッチする固定機構のテンションを調整できます(一部のモデルでは調整機構がないモデルもあります)。初心者やロングライドなどで立ち止まることが多いシーンでは、ビンディングシステムの固定力をやや緩めにセッティングして脱着しやすくすることをオススメします。一方で、一度ペダルへはめたら外す機会がないレースシーンでは、固定力を強めに調整しておくと良いでしょう。

ペダルのテンション調整ネジでクリートの固定力を調整できる

ペダルのテンション調整ネジでクリートの固定力を調整できる

 

■記事執筆者:橋本謙司(はしもと・けんじ)

スポーツジャーナリスト。自転車専門誌やランニング専門誌の編集者を経て、現在は、主にライターとカメラマンとして活動。Mt.富士ヒルクライム(一般の部)での総合優勝など、全国各地のヒルクライムレースで優勝多数。愛称は「ハシケン」。ホームページ http://www.hashikenbase.com

 

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