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ペダリングモニターを活用! 確実にペダリングスキルを高めるコツ

綺麗な円を描くように・・・。クランクが3時の位置で最大トルクがかかるように・・・。左右バランスを意識して・・・。自転車運動の基本でありパフォーマンスに直結するペダリングスキルは、昔も今もさまざまなことが提唱されています。ビギナーにとっては、それらを意識しながら走ることはなかなかハードルが高いはずです。

 

ペダリングを可視化するペダリングモニター

そんなペダリングスキルを目に見えるかたちでチェックできるアイテムが、パイオニアのペダリングモニターです。これを活用するとビギナーでも、ペダリングスキルを比較的簡単に向上させることができます。

このペダリングモニターは、ペダリング1回転(360度)の中で、回転角度30度ごとに12箇所で推進力に有効な接線方向と、推進力にならない法線方向の力の大きさと方向を測定し、リアルタイムに表示してくれる「ペダリングを可視化」してくれる機能が特長です。

 

ビギナーこそペダリングスキルを高めよう

そもそも、自転車のパフォーマンスは筋力や心肺機能だけで決まるものではありません。これらフィジカルだけでなくペダリングをはじめとするスキルも重要です。フィジカルレベルは同じでも、ペダリング効率を高めるだけで、パワーは軽く10W、20W変わってきます。ビギナーこそペダリングスキルを高めることを意識しましょう。

 

下死点の状態でイメージしてみよう

具体的に見ていきましょう。ペダリングのイメージとして「円を描く」という感覚は間違っていません。これまでペダリング時に力の入力方向を特別意識してこなかったなら、まずはクランクの回転方向に沿って回すようにイメージしましょう。

パイオニアのペダリングモニターでは、クランクの回転方向への力(=クランクを回す力)と、それ以外の力(=クランクを回すことには働かない無駄な力)を表示してくれます。サイクルコンピューターSGX-CA600では、それぞれの力を赤色と青色で示してくれます。赤線が推進力として有効な「接線方向の力」で、青線はパワーロスになる「法線方向の力」です。

クランクを回す力がどのように働いているか理解しよう

クランクを回す力がどのように働いているか理解しよう

 

このイメージは、クランクが真下(下死点)のタイミングでより理解しやすくなります。この状態で、どんなに真下に踏み込んでもクランクが動かないことはイメージしやすいでしょう。実際ペダリングモニターをチェックしながら、下死点のタイミングで赤線(=法線方向の力)が出現しないようにすることがポイントです。

 

早めに踏み込む

そのために必要なことが、「クランクを早いタイミングで踏み出す」意識です。テコの原理で最もクランクに力が加わりやすいタイミングが上死点(0時)から3時までの位置です。このタイミングでしっかりと踏み込むようにすると、クランクを回す力(=赤色の線)を長く出現させることができます。この踏み込みのタイミングが遅れると、テコの原理を活用できないだけでなく、下死点で真下に踏み込みやすくなってしまうので注意しましょう。

早めに踏み込むことでパワーロスを回避しやすくなる

早めに踏み込むことでパワーロスを回避しやすくなる

 

踏み込みが遅くなるとパワーロスが生じやすくなる"

踏み込みが遅くなるとパワーロスが生じやすくなる

 

今回は、自身のペダリングを可視化できることで知られているペダリングモニターを使い、ペダリングパワーの入力方向の意識付けとペダリング効率を高めるためのコツを紹介しました。一度、自身のペダリングスキルを見直してみると、ペダリング効率を高めるヒントをつかむことができるでしょう。

 

■記事執筆者:橋本謙司(はしもと・けんじ)

スポーツジャーナリスト。自転車専門誌やランニング専門誌の編集者を経て、現在は、主にライターとカメラマンとして活動。Mt.富士ヒルクライム(一般の部)での総合優勝など、全国各地のヒルクライムレースで優勝多数。愛称は「ハシケン」。ホームページ http://www.hashikenbase.com

 

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