オーバーペースを防げる 「ターゲットパワー」で楽々ペーシング
パワーメーターで不安を解消
今年も暑い暑い夏が終わったかと思えば、あっという間に秋のイベントシーズンです。ロングライドやヒルクライムのイベントに初めて挑戦する人も多いのではないでしょうか。
初心者にとっては、しっかりと完走することが最初の目標かもしれません。でも、初めての自転車イベントの雰囲気にのまれてしまい序盤からオーバーペースになって、初イベントが苦しい思い出になってしまう人も多いです。
でも、パワーメーターさえあればそんな不安も解消できます。事前に目標にしたパワー(出力)をチェックしつつ走れば、オーバーペースに陥ることもなく、ゴールまで体力の無駄使いをせずにはし切れます。
パワー計測に必要な機材
パワーを計測するためには、出力を測定するパワーメーター本体と、その測定データを表示して記録するサイクルコンピューターの双方が必要です。
このサイクルコンピューターの機能によって、ひとつのパワーデータから得られる情報量が変わってきます。そのため、初めてのパワーメーター選びのさいには、サイクルコンピューター選びも重要になってきます。
パイオニアSGX-CA600のアラート機能
そこでオススメしたいモデルがパイオニアのGPSサイクルコンピューターであるSGX-CA600です。このモデルは、ロングライドで指標となるパワー(出力)を表示するだけでなく、目標パワー値から外れるとアラート(音)機能で知らせてくれるという優れた機能を搭載しています。
SGX-CA600に搭載されるアラート機能の数々
これがあると、走行中にサイクルコンピューターを凝視しなくても「ちょっとパワー出しすぎだな。パワーを抑えよう」など、ペースをある意味で自動的にコントロールすることができます。サイクルコンピューター画面を見る必要がないため、走りに集中できるというメリットも生まれます。ちなみに、アラートと同時に画面表示でもお知らせしてくれます。なお、カスタマイズによって、アラート音を消したり画面表示のみにしたりできます。
メッセージ表示、サウンドアラート表示をカスタマイズできる
パワーアラート
具体的に、SGX-CA600に搭載されるオートパワー機能を紹介していきましょう。
まずは、「パワーアラート」機能です。ライド前に上限パワー値と下限パワー値を設定しておくとその数値の範囲を外れた時に「ピピピッ」とアラート音で知らせてくれます。
上限のみ、下限のみの設定も切り替えられるため、ロングライドシーンならオーバーペースを防ぐ目的に絞って上限のみ設定しておき、ヒルクライムレースでタイムを目指すような場合は上限と下限を両方設定しておくと良いでしょう。
上限と下限パワーをそれぞれ設定できる
オートターゲットアラート
同じような機能として、「オートターゲットアラート」機能もあります。これは、ヒルクライムレースなどで自身のFTP(1時間継続できる出力で、有酸素運動時の目安となる数値)という明確な目標数値がある場合に活用すると良いでしょう。
例えば、オートターゲットが300Wだとした場合、ターゲットパワー「±15W」と設定することで目標パワー前後をキープしながら走ることができます。
ヒルクライムレースで有効なオートターゲットアラート機能
ターゲットパワーは1W刻みで細かく設定できる
インテンシティアラート
この他にも、出力からライド中の疲労具合を算出する「インテンシティ」についても、ターゲットインテンシティを最大3段階でセットできるようになっています。走りながらインテンシティアラートが鳴ったら「このまま走ったらオーバーペースになる。頑張りすぎているから、抑えよう!」というように自身の体力を客観的に判断しながらペースをコントロールできるのです。
ターゲットパワーを画面表示だけではなく音でも知らせてくれるSGX-CA600。実は、アラート機能はパワーだけでなく心拍数やケイデンスにも対応しているため、仮にパワーメーターがなくても心拍計さえあれば、SGX-CA600の優れた機能を活用できます。これからロングライドやヒルクライムイベントに挑戦するサイクリストにとってオススメのサイクルコンピューターと言えるでしょう。
■記事執筆者:橋本謙司(はしもと・けんじ)
スポーツジャーナリスト。自転車専門誌やランニング専門誌の編集者を経て、現在は、主にライターとカメラマンとして活動。Mt.富士ヒルクライム(一般の部)での総合優勝など、全国各地のヒルクライムレースで優勝多数。愛称は「ハシケン」。ホームページ http://www.hashikenbase.com
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