レース当日を絶好調で迎えるために疲労レベルを管理しよう
今シーズンも、榛名山ヒルクライムやMt.富士ヒルクライムなどの大きなヒルクライムレースが終わりました。目標タイムをクリアできた人もできなかった人も、その結果を次のトレーニングやレースに生かすことが大切です。次のレースは乗鞍ヒルクライムでしょうか!?
タイムアップに必要なのは?
目標レースでタイムアップをめざすためには、中長期的なトレーニングを積み重ねる必要があります。レース2~3週間前から急に走り始めても、レースのタイムは残念ながら大きく伸びません。むしろ、急に練習量を増やすことで疲労が蓄積してしまいコンディションが低下してしまい逆効果になります。
次のレースまであと何ヶ月ありますか?ゼロから始める場合は3ヶ月計画でトレーニングを再構築しましょう。
身体の疲労具合を数字で管理
初心者がやりがちなヒルクライムの直前対策が、直前に焦ってトレーニング量を増やしたり、食制限によるダイエットです。これらの取り組みは、疲労の回復が追いつかず無駄な努力になる可能性が高いのです。そろそろ付け焼き刃な直前対策からは卒業しましょう。そして、身体の疲労具合を自身の感覚ではなく数字で管理できれば、レース当日にコンディションを最高潮にして迎えることができるようになります。
コンディショニングの要「TSB」
そこで活用したいアイテムがパワーメーターです。パワーメーターはリアルタイムの出力を測定できるため、狙った運動強度でのトレーニングができることが大きな特徴ですが、もう一つのメリットがあります。それがコンディション管理です。
強度と時間から算出される「TSS(トレーニング・ストレス・スコア)」や、短期・長期のトレーニング負荷から現在の身体の疲労レベルを算出する「TSB(トレーニング・ストレス・バランス)」などは、レースに向けたコンディショニングの要になります。
パイオニア「SGX-CA600」のTSSの表示画面
レース当日、身体にダルさを感じたり、結果も出なかった場合は、急激にTSSを積み上げすぎていたり、TSBの数値が下がり過ぎていたりすることがほとんどです。これらの数値を目安にすることで、狙ったレースに向けてコンディションを引き上げることができます。
起床時の「安静時心拍数」を測定しよう
また、パワーメーターと合わせて活用したいアイテムが心拍計です。毎日、起床時に「安静時心拍数」を測定しましょう。
安静時心拍数は、トレーニングだけでなく、睡眠時間や天候(暑さによる身体疲労)などの影響も含めた「総合的な疲労感」を知る目安になります。「トレーニングによる疲労」の蓄積度合いを知るための指標であるTSBと合わせて活用したいです。
レースに向けてトレーニング量を調整し、規則正しい生活や十分な睡眠時間を確保することで安静時心拍数は下がっていきます。
wahooの心拍計TICKE FIT
このように、パワーメーターや心拍計には、トレーニング時の運動強度の管理という面でだけでなく、コンディショニング管理にも使えるという特長があるのです。
パイオニアのお得なキャンペーン
現在、パイオニアでは、パワーメーター(ペダリングモニター)の期間限定のお得なキャンペーン「2019 ペダリングスキルアップ応援キャンペーン」を実施中です(キャンペーン期間は、2019年5月10日~7月1日です)。詳しくは、下記の特設ページをチェックしてください。
■記事執筆者:橋本謙司(はしもと・けんじ)
スポーツジャーナリスト。自転車専門誌やランニング専門誌の編集者を経て、現在は、主にライターとカメラマンとして活動。Mt.富士ヒルクライム(一般の部)での総合優勝など、全国各地のヒルクライムレースで優勝多数。愛称は「ハシケン」。ホームページ http://www.hashikenbase.com
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