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サイクリストの次世代GPSサイクルコンピューターが誕生 ~パイオニアSGX-CA600~

今もっともホットなサイクルコンピューター

近年、サイクルコンピューターは驚異的なスピードで進化してきました。GPSによるマップ機能、パワーメーター機能との連携、Wi-Fiなど様々な通信規格との準拠。最近は、STRAVAをはじめとするスマートフォンアプリケーションとの連携もトレンドです。

目覚ましい進化とともに新興ブランドの参入も多くなっています。そんな群雄割拠のサイクルコンピューターの世界に、注目のモデルが誕生しました。先日開催されたサイクルモード(幕張)でお披露目となったパイオニアの次世代GPSサイクルコンピューターです。モデルナンバーは「SGX-CA600」。

パイオニアのサイクルコンピューターの代名詞といえば、ペダリングを視覚的に解析できる「ペダリングモニター」でしょう。実際、パフォーマンス向上を目指すアマチュアサイクリストを中心にファンを獲得してきた経緯があります。

そんなパイオニアから4年ぶりに新型モデル「SGX-CA600」が登場しました。今もっともホットなサイクルコンピューターと言えるでしょう。

「SGX-CA600」は、前作の「SGX-CA500」の良い部分を引き継ぎながら、使い勝手の改善や最新のトレンドを搭載したモデルへと正常進化を遂げています。そもそも、パイオニアのサイクルコンピューターは、独自のパワー測定システムの構築によってライダーのペダリングをリアルタイムに可視化するという画期的な「ペダリングモニターセンサー」と連携するディバイスとして価値を高めてきました。

 

SGX-CA600の特長

新型モデルのボディは縦型へと変更

さて、「SGX-CA600」の特長をみていきましょう。まず、新型モデルのボディは、主流の縦型へと変更されました。さらに、ディスプレイサイズの拡大、カラー化も実現。

従来はタッチパネル式とボディ側面のボタン式を併用していましたが、新型ではボタン式のみに変更。押しやすくもカチッとした操作感が印象的です。タッチパネル式を廃止した理由は、ボタン式に比べて確実性が劣るためです。グローブ装着時など実践でのストレスフリーを考慮した設計と言えそうです。

新型ではボタン式のみに変更

 

ナビゲーション機能の搭載も新しいトピックです。STRAVAなどで作成したコースを転送することで活用できます。最新の高精度GPSに対応し瞬時に現在地を把握。そして、目的地までのルートをナビゲートしてくれます。

ナビゲーション機能を搭載

 

また、グルーブライドをしているときに仲間のデータを自分の画面に表示できるライブパートナーは面白い機能です。ビギナーライダーが一緒に走っているベテランライダーのパワーを参考にすることで、効率的な走り方を身につける近道になることでしょう。

仲間のデータを自分の画面に表示できるライブパートナー

 

ディスプレイの表示は、9項目から15項目へと増加。シーンに応じたデータ表示の幅がより広がることになります。

このほかにも、通信規格がBluetoothに対応し、Wi-FiやANT+に加え、スマートフォンとの連携を強化。

精密機器の防塵・防水性能としては最高レベルのIP66/IP68を獲得し、悪天候下での操作にも対応します。

このように新機能の搭載はもちろん、既存のスペックも正常進化を遂げた「SGX-CA600」ですが、中でも注目したい点が、ペダリングモニターセンサーはじめ各種パワーメーターから収集するパワーデータのグラフィック化でしょう。ペダリング時のベクトルや、負荷レベルを示すパワーグラフ、時間ごとの持続可能なパワーを示したMMPグラフなど、従来は数値のみでしか表示されなかった各種データを感覚的に把握できるようになっています。これらパワーデータに基づくデータだけでなく、ナビゲーション機能のコースプロファイル表示なども含め、合計15項目がグラフィックで表示されます。

ペダリングモニターセンサーはじめ各種パワーメーターから収集するパワーデータのグラフィック化

 

このグラフィック化は、パワーメーター初心者のアマチュアレーサーはもちろん、ロングライドやファンライド志向の週末サイクリストにこそ注目してほしい点です。数値だけが表示されるデータ画面が苦手でも、「SGX-CA600」では効果的なグラフによって直感的に状況を把握できます。

3万6800円(税別)という価格も、次世代の多機能サイクルコンピューターとしては妥当でしょう。

ファンライドを目的とするサイクリストの走るモチベーションを高めてくれるパイオニアの新型GPSサイクルコンピューター「SGX-CA600」。最近スポーツバイクを始めて、初めてのサイクルコンピューターを検討しているサイクリストにオススメです。

サイクリストの次世代GPSサイクルコンピューターが誕生 パイオニアSGX-CA600

 

SGX-CA600の各種機能については、今後、実践を交えながら詳しくレポートしていく予定です。

パイオニアSGX-CA600の仕様

 

■記事執筆者:橋本謙司(はしもと・けんじ)

スポーツジャーナリスト。自転車専門誌やランニング専門誌の編集者を経て、現在は、主にライターとカメラマンとして活動。Mt.富士ヒルクライム(一般の部)での総合優勝など、全国各地のヒルクライムレースで優勝多数。愛称は「ハシケン」。ホームページ http://www.hashikenbase.com

 

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