GPSサイクルコンピューター ファームウエアを更新していますか!? 今さら聞けない更新方法
ファームウェアを更新せずに使い続けていませんか!?
「ファームウェアのアップデートのお知らせ」 GPSサイクルコンピューターを持っていれば、聞いたことのある人は多いはずです。これは、ひと言でいえば、デバイスの中枢を司る頭脳を最新版に書き換える作業のことです。
デバイスの発売以降に、新たな機能が開発されたり、動作等の環境が改善なされたりした場合に、これらの機能を追加してサイクルコンピューターを最新バージョンに更新します。これにより、ユーザーは最新の機能を快適に使えるようになります。
実は、定期的にメーカーから知らされるファームウェアのアップデート情報を毎回きちんと更新しているユーザーは多くありません。サイクルコンピューターを購入後、そのままという方もいるかもしれません。
どのメーカーのGPSサイクルコンピューターも、定期的にファームウェアをアップデートすることで、デバイスの機能を日々高めています。私が普段使用しているパイオニアは、以前からこのファームウェアの更新が頻繁に行われるメーカーとして知られています。更新が頻繁であるということは、機能の研究・開発に力を入れている証です。
ファームウェアとはナニ?
ここでは、いまさら聞けないファームウェアのアップデートの仕組みと、実際の更新のやり方を紹介します。
そもそも、ファームウェアとは何のことでしょうか。ハードウェアがデバイスのことで、アプリなどはソフトウェアと呼びますが、サイクルコンピューターに内蔵されて直接コントロールする役割を果たすものがファームウェアです。
このファームウェアは半導体メモリーで、電気信号を読み取ってデータを読み書きできます。このように、ファームウェアのアップデートとは、GPSサイクルコンピューターの中身を最新の状態にするために欠かせない作業なのです。
スマホ経由で簡単に更新ができるようになった
メーカーからの最新情報を受け取り、ファームウェアをアップデートするためには、デバイス本体をWi-Fi環境などで接続して、最新データを受け取る必要があります。この作業が、デバイスが苦手なサイクリストには目を瞑りたい作業でした。昔は、公式ホームページから更新情報を探して、USBケーブルで本体とパソコンを接続して、データを取り込む作業が必要でした。この作業が簡単なようで面倒でした。
それが、最新のサイクルコンピューターの中には、パソコンのアプリと連動させることで、Bluetooth(ブルートゥース)経由で簡単に更新できるようになっています。私が使用しているパイオニアのGPSサイクルコンピューターであるSGX-CA600も、その一つです。2019年2月に発売以降、次々にファームウェアがアップデートされています。ここでは、SGX-CA600のファームウェアのアップデート方法を紹介していきます。
SGX-CA600の最大の特長は、専用アプリの「Cyclo-Sphere Control App(シクロスフィアコントロールアプリ)」から本体の操作を遠隔でサクサク行えることです。
従来、小さな本体自体を操作しながら、多くの設定ページの中から必要な項目を見つけ出すだけでも骨が折れました。ファームウェアのアップデート作業も正直ストレスでした。
それが、「シクロスフィアコントロールアプリ」を使うことで、スマホから簡単に操作できます。Wi-Fiの通信環境にも多少左右されますが、本体と同期してからファームウェアの更新が完了するまで、ほんの3~4分です。
また、ファームウェアのアップデートのお知らせが自動的に「Cyclo-Sphere Control App(シクロスフィアコントロールアプリ)」に届くので、最新情報をすぐにキャッチできる点もありがたいです。
SGX-CA600本体からも直接ファームウェアの更新は可能だが、アプリ経由の方が圧倒的に作業がラク
SGX-CA600での更新手順
それでは、SGX-CA600でのファームウェアの更新手順をひとつずつ紹介していきましょう。
■手順1:スマートフォンのWi-FiとBluetoothをオンにします。
■手順2:「Cyclo-Sphere Control App(シクロスフィアコントロールアプリ)」を起動します。
■手順3:自動的にサイクルコンピューター本体と接続されます。「接続済み」と表示されたら、SGX-CA600をタップします。
■手順4:ファームウェアの更新をタップします。
■手順5:自動的に本体のファームウェアのアップデートが開始されます。
■手順6:最新データがインストールされて再起動が始まります。
■手順7:、これにてファームウェアの更新が完了です!
注意点
ファームウェアのアップデートを行う際には次の2点に注意しましょう。
まず、Wi-Fi環境が安定している場所で行います。
そして、デバイス本体の充電が十分にされていることを確認してから実行しましょう。ファームウェアが途中で途切れてしまうと、更新が正常に実行されず、データの書き換えに障害が生じます。
つい先日、SGX-CA600はディスプレイ画面のアップデートが行われました。従来よりも各項目の数字の表示サイズが大きくなり、視認性がさらに向上しました。このように、最新のGPSサイクルコンピューターは、購入後のファームウェアをアップデートし続けることで、最新機能をより快適に使えるようになります。ぜひ、お使いのGPSサイクルコンピューターを最新バージョンへ更新してあげましょう。
数字の表示サイズが大きくなり、視認性がさらに向上したSGX-CA600のディスプレイ
■記事執筆者:橋本謙司(はしもと・けんじ)
スポーツジャーナリスト。自転車専門誌やランニング専門誌の編集者を経て、現在は、主にライターとカメラマンとして活動。Mt.富士ヒルクライム(一般の部)での総合優勝など、全国各地のヒルクライムレースで優勝多数。愛称は「ハシケン」。ホームページ http://www.hashikenbase.com
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