パイオニア新型アプリ「シクロスフィアコントロール」その2 ~アプリからデータフィールドを徹底的にカスタマイズする~
シクロスフィアコントロールアプリでSGX-CA600を完全に操作
パイオニアの新型サイクルコンピューターSGX-CA600を実際に使い込んでいく中で、これまで特徴的な機能の数々を紹介してきました。中でも、本体と同時に開発された新型スマートフォンアプリの「シクロスフィアコントロール」は最大のトピックです。
これまで本体側で操作していた初期設定や、ディスプレイの項目設定などを、スマートフォンのアプリから操作できます。スマートフォン上でサクサクとしたタッチパネル操作を実現。従来のように、サイクルコンピューター本体側のボタンを何度も押して各種設定を行っていた煩わしさを完全に解消しています。これは長いサイクルコンピューターの歴史の中でも革命と言えるでしょう。
まずは、シーンに合わせてページセットを行えばOK
さて、前回は、シクロスフィアコントロールアプリのダウンロードからSGX-CA600とのペアリング、そして外部アプリとの連携設定などについて紹介しました。今回は、このアプリが革命と言いたくなるデータフィールド(表示項目)の設定についてインプレッションしていきます。
初期設定を済ませておけば、スマホ側のBluetoothをオンにするだけで、自動的にSGX-CA600との同期が完了します。ここからはスマホから操作を行っていきます。まず「データフィールド設定」をタップし、「ページセット」を行います。
「ページセット」→「サンプルページから選択」→「データフィールドのカスタム」の順に詳細なカスタマイズが可能になる
ページセットには、以下のシーン別の推奨画面が用意されています。
- ページセット1
ペダリングトレーニング基本セット。パイオニア製ペダリングモニターをご利用の方 - ページセット2
パワートレーニング基本セット。ANT+パワーメーターをご利用の方 - ページセット3
心拍トレーニング基本セット。心拍センサーをご利用の方 - ページセット4
スピードペース基本セット。スピード&ケイデンスセンサーをご利用の方 - ページセット5
ペダリングトレーニング応用セット。パイオニア製ペダリングモニターを最大限活用したい方 - ページセット6
マルチセンサー応用セット。様々なセンサーを幅広くご利用したい方
ビギナーや初めてSGX-CA600を使用する場合なら、自分自身のライドシーンに合わせたページセットを選ぶだけで、ライド中に必要な項目をチェックしながら走ることができるでしょう。
各画面を75種類のサンプル画面から難なくカスタマイズ
ひとつのページセットにはデフォルトで10種類の画面(ページ1~10)が用意されています。この画面をひとつひとつカスタマイズしたい場合は、「サンプルページから選択」をクリックします。すると、上段に現在のページセット画面が、下段にサンプル画面が表示されます。
上段に現在のページセット画面が、下段にサンプル画面が表示される
そして、選べるサンプル画面は全部で75種類もあります。横にスライドさせて好きな項目を選んでタップすると、上段に表示されている画面と差し替わります。本当に一瞬で、サクッと切り替わる印象です。
なお、データフィールド設定のトップ画面で、各ページ下にあるチェック欄をクリックすることで画面の表示オン・オフを切り替えることもできます。表示データを絞って快適に使うこともひとつのスタイルです。
フルカスタマイズも手際よくストレスフリー
さらに、各画面の表示項目をオリジナルにカスタマイズしたい場合は、「データフィールドのカスタム」をタップします。すると、選択している画面の各種項目にひとつひとつ変更を加えることができるようになります。やり方は、カスタムしたい項目部分をタップするだけです。すると、表示可能なデータが一覧で選べるようになります。
今回、画面下のTSS画面をタップしてみると、現在の選択項目画面に切り替わりました。TSSにチェックが入っているところを、ペダリング効率へチェックを変更。すると、画面のTSSがEfficiency(ペダリング効率)へと素早く切り替わりました。このように、実に直感的に操作できる点が魅力的で、誰でも簡単にカスタマイズを楽しめるでしょう。
直感的に操作できる点が魅力
ガジェットに苦手意識があっても安心!
このようにデータフィールドのカスタマイズについて、順を追って細かく説明してきましたが、今後、自分自身でカスタマイズするときに参考にしていただければ幸いです。
今回、実際に「シクロスフィアコントロール」からデータフィールドをカスタマイズしてみて感じたことは、とにかく項目の選択に迷うことなく、操作性は実にスムーズだったということです。
従来の多機能サイクルコンピューターは、表示させたい項目が見つけられず手こずったり、項目のカスタマイズにはひたすらボタン操作を繰り返さざるを得ませんでした。それが、SGX-CA600ではシクロスフィアコントロールアプリを使うことで、億劫だった作業が省けて、視覚的にデータフィールド画面や各項目のカスタマイズまでワンタッチで操作できるようになりました。
何より、この手のガジェットに苦手意識があっても、「使いこなせている」と感じることができるはずです。手に入れてからの満足感は間違いなく高いでしょう。
「使いこなせている」と感じることができるはず
■記事執筆者:橋本謙司(はしもと・けんじ)
スポーツジャーナリスト。自転車専門誌やランニング専門誌の編集者を経て、現在は、主にライターとカメラマンとして活動。Mt.富士ヒルクライム(一般の部)での総合優勝など、全国各地のヒルクライムレースで優勝多数。愛称は「ハシケン」。ホームページ http://www.hashikenbase.com
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