パイオニア新型GPSサイクルコンピューター「SGX-CA600」その7 ~GPSナビゲーション機能を使いこなそう~
ナビゲーション機能を初体験
先日、パイオニアの新型GPSサイクルコンピューター「SGX-CA600」のナビゲーション機能に頼って、霞ヶ浦湖畔サイクリングへ行ってきました。最先端のナビゲーション機能が搭載されているSGX-CA600は、ロングライドを楽しみたい週末サイクリストにとって、待望の最先端サイクルコンピューターが登場したと言えそうです。ここでは、実際のライド中のナビゲーション機能について紹介します。
ルートは、茨城県の土浦駅に誕生した日本最大級のサイクリングリゾート施設「プレイアトレ土浦」を発着とする全長75kmに設定。
JR土浦駅直結のプレイアトレ土浦は、まさにサイクリスト天国
途中で土地勘のないエリアを走行するため、SGX-CA600には、事前にルート作成ソフト「Ride with GPS」で作成したルートデータを取り込んでおきました。ちなみに、「Strava」でもルートを作成できます。
ルート作成ソフト「Ride with GPS」で事前にルートを作成
今回のスタート地点のプレイアトレ土浦で本体に電源を入れると、GPSの衛星をスムーズに捕捉してくれました。本体でルートを選択して、「ナビゲーション開始」を押したらライドスタートです。
まず、マップのディスプレイは明瞭で視認性は高く、ルートは緑の太線で引かれます。そして、走行した軌跡には点線でマーキングされていきます。
カラーディスプレイで視認性の高いナビゲーション画面
基本ナビゲーションは、地図上の自車位置(赤矢印)とリンクしながら「右折」「左折」「直進」で表示。また、これらのナビポイントまでの残り距離もリアルタイムに表示させることができるので、「曲がりそびれた!」などルートミスをすることはほとんどないでしょう。
ルート上の各地点でのナビポイントは「キューシート」と呼ばれます。このキューシートに沿って、リアルタイムに案内してくれます。なお、応用編として、ルート作成時に手動でポイントを追加することもできるので、休憩ポイントや具体的な交差点名などを表示させることもできます。
ルートミスをしてもすぐに気づける
今回、湖畔のサイクリングロードはもちろん、田んぼの中を通っているような小道でさえ、事前にルート作成アプリで正確にルートを引いておけば、しっかりとナビゲーションしてくれることを確認できました。
細い路地や小道でも正確なナビゲーションを実現している
会話に夢中になってしまい一度だけルートを外れてしまいましたが、こんな時には、アラート音とともに画面に「コースアウト」と表示。ルートから外れたことをすぐに気づかせてくれるため、すぐにUターンしてコースに復帰できました。復帰時には「コースイン」の表示とともに再びアラートで知らせてくれます。これがSGX-CA600の特長的なナビ機能のひとつです。
ルートから外れると「コースアウト」と表示される
コースを誤った際に、その地点からルートを自動で引き直してくれるリルート機能は搭載されていませんが、ルート復帰までのリカバリーは最短で済みます。当初予定していたルートを変更することなく走れる安心感もあります。
ちなみに、コースアウトをした場合のアラートは2回お知らせされますが、それを無視してしばらく走り続けると、アラートは消えます。再び設定したルートが近づくまではアラートは発しない設定です。なお、キューシートの数はカスタマイズでき、必要なければその数を減らすことも可能です。アラート音はサイレントモードにも切り替えることもできます。
初心者でも簡単にナビ機能を使いこなせる!
ナビゲーション機能をフル活用するためには、マップに連動させた項目へのカスタマイズもおすすめです。走行時間、現在の距離、ゴールまでの残り距離などをマップと同じディスプレイに表示しておくと便利です。
ゴールまでの残り距離を画面右上に表示した例
しかし、実はこれらのカスタマイズも、SGX-CA600と同時にリリースされた新アプリ「Cyclo-Sphere Control App」(シクロスフィアコントロールアプリ)を使うと驚くほど手際よく行うことができます。そもそも、アプリ内にはライドシーンに合わせた理想的な項目が画面ごとにデフォルトされているので、わざわざ数ある項目の中から手動でカスタマイズする必要がありません。こちらの「Cyclo-Sphere Control App」についての詳細は近日中に改めて詳しくレポート予定です。
「Cyclo-Sphere Control App」の使い勝手の良さは秀逸だ
今回、実走でのナビゲーション機能を活用した結果、改めてルートをナビゲーションしてくれるありがたみを実感しました。はじめてのコースでしたが、不安なく楽しいライドに熱中することができました。「どっちに曲がればよかったんだっけ?」など、ライド中に立ち止まって迷うことはもうないでしょう。
霞ヶ浦から少し離れた江戸崎商店街(稲敷市)が今回の目的地だった
■記事執筆者:橋本謙司(はしもと・けんじ)
スポーツジャーナリスト。自転車専門誌やランニング専門誌の編集者を経て、現在は、主にライターとカメラマンとして活動。Mt.富士ヒルクライム(一般の部)での総合優勝など、全国各地のヒルクライムレースで優勝多数。愛称は「ハシケン」。ホームページ http://www.hashikenbase.com
Tweet