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パイオニア新型GPSサイクルコンピューター「SGX-CA600」その5 ~「TSS」機能で疲労をコントロールしよう~

パワー(出力)と聞くと、ついついレース志向のパワートレーニングをイメージしがちですが、パワーの活用方法は多様です。

そもそも、パワーとは自転車の上での仕事率を示す数値のこと。パワーを基準に効率的にパフォーマンス向上を図るのがパワートレーニングですが、パワーからは、ペース配分や疲労具合の管理、効率的なペダリングなどの情報も得ることができます。パワーは、レースだけでなくロングライドにも有効なのです。ちなみに、パワーからは正確な運動量も把握できるので、ダイエットにもオススメです。

 

TSSで疲労レベルと回復時間を知ることができる

今回は、ライドで蓄積した疲労具合がわかる「TSS」について紹介しましょう。Training Stress Score(トレーニング・ストレス・スコア)を略してTSSと呼びます。パイオニアの新型GPSサイクルコンピューターSGX-CA600にもこの「TSS」機能が搭載されています。

パイオニア新型GPSサイクルコンピューター「SGX-CA600」身体のコンディショニングに役立つTSS(トレーニング・ストレス・スコア)

身体のコンディショニングに役立つTSS(トレーニング・ストレス・スコア)

 

週末に張り切ってロングライドをした後、身体がだるくて疲れが抜けないという経験をしたことがあるかと思います。TSSを知っておけば、「翌日に疲労を残したくないから、今日のライドはこれくらいで切り上げておこう」、「週末のイベントに向けて、今週は身体の回復に努めよう」など身体のコンディションを数値で知ることができます。

パワーをベースにしたTSSの特長は、単純な距離や時間だけではなく、運動強度を加味した上で疲労度を算出していることです。つまり、量と質を加味して算出されるので、正確な疲労度合いがわかるのです。

パイオニア新型GPSサイクルコンピューター「SGX-CA600」TSSを指標にすることで、疲れ具合を客観的に把握できるようになる

TSSを指標にすることで、疲れ具合を客観的に把握できるようになる

 

疲労の目安を覚えておこう

疲労レベルの基準になるのは、1時間を全力走したときの平均パワーであるFTPです。1時間をFTP強度で走った時のTSSを100として、それよりもライド全体の疲労レベルが低ければ100以下になり、高ければ100以上になります。

たとえば、20分をFTP強度で走ればTSSはおよそ33になります。また、週末に3時間ほどのロングライドをすれば、強度は低くてもTSSは100を超えてくるでしょう。

TSSを目安にすることで、疲労をコントロールできるようになります。

TSSを目安にすることで、疲労をコントロールできるようになる

 

疲労の蓄積をイメージしやすいグラフィック化

さて、SGX-CA600の画面上では、「TSS」は数字(データ)とグラフの双方で表示できます。グラフィック化されたTSSの画面はメーターゲージ仕様です。0、100、200、500のラインがあり、疲労が徐々に蓄積していくイメージを持ちやすくなっている印象です。

パイオニア新型GPSサイクルコンピューター「SGX-CA600」数字だけでなくグラフでもTSSを表示してくれる

数字だけでなくグラフでもTSSを表示してくれる

 

SGX-CA600本体でのTSS表示設定は次の通りです。「設定」→「データフィールド」→「データフィールド設定」と進み、「データカテゴリー」を選択。「パワートレーニング」の中に「TSS」があります。表示タイプは「数値」と「グラフ」を選択できます。

 

今回は、ライドでの疲労具合を可視化して、回復までに要する時間を示してくれる「TSS」について紹介しました。TSSを活用して、より快適なサイクリングライフを楽しみましょう。

 

■記事執筆者:橋本謙司(はしもと・けんじ)

スポーツジャーナリスト。自転車専門誌やランニング専門誌の編集者を経て、現在は、主にライターとカメラマンとして活動。Mt.富士ヒルクライム(一般の部)での総合優勝など、全国各地のヒルクライムレースで優勝多数。愛称は「ハシケン」。ホームページ http://www.hashikenbase.com

 

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